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第七十八回目  子供に翼を  赤ちゃんは、弱い生き物か
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    第4章 お子さんが自分で「翼」を見つける手助けとは

    第78話

    ところで赤ちゃんって、親から守られるだけの弱い存在なのでしょうか?

     

    ところで赤ちゃんは、親から守られているだけの弱い存在だと思われますか?赤ちゃんは、自分では何もできない存在なのでしょうか?猿や鹿の赤ちゃんは、生まれてすぐに生きるのになくてはならない行動ができます。人間の赤ちゃんだけ、それができないのでしょうか?

     

    意識的に行う行動を随意行動、意識せずに行う行動、本能的な行動などを不随意行動と言います。生き物は、基本的に生き延びるために行動しますが、その行動について、随意行動か不随意行動かを推測しながらその生態を見ていると、生き物のすごさが見えてくることがあります。我々は、我々霊長類が生物の頂点におり、意識的に行動できるのは我々だけで、他の生き物は本能的に生きているのだろうと思いがちです。また、自分に近い種族については自分にあてはめて考えがちで、自分から遠い種族、例えば鳥や魚、もっと遠い植物などについては、その生き物の事をよほど好きな人で無い限り、その行動を観察するなどという事はありません。熱帯魚が好きな人でも、よほど好きでないと、熱帯魚は観賞する対象であって、観察する対象ではないでしょう。

     

    ここでちょっと提案ですが、一度、生き物の行動を随意行動なのか、不随意行動なのかを考えながら眺めてみてください。犬や猫と生活されている方ならば、観察しやすいですね。そうでなくとも、日曜日午後七時半からのNHK「ダーウィンが来た」などで、たまたまその日に取り上げられた生き物を観察することもできます。

    「ダーウィンが来た」は、生き物の生態をその生き物の視点でしっかりと捉えています。バラエティー番組で生き物を取り上げる時は、興味を引く道具として、あるいは愛玩動物として人間目線で捉える事が多いので、あまりお勧めできません。

     

    そのように観察していただくと、生き物は、思いのほか意識的な行動が多いということに気づかれると思います。熱帯魚だって、ただ身体をひらひらさせているだけではないようです。そのようにしか見えないのは、水槽という限られた環境の中で生きていることに慣れてしまっているからかもしれません。油断すると身に危険の及ぶ海の中では、もっと違う姿を見せてくれるでしょう。鳥もネズミも、家族を守るために命がけで闘います。「闘う」とは、大いに意識的な行動でしょう。普通ならば、巨大な敵に対しては逃げるはずです。そこに身を挺して闘うのです。「意識」する事がなければできない行動だと思いませんか。彼らの意識的な行動が見えにくいのは、彼らには我々とコミュニケーションする言葉が無いからです。また、我々に、じっと彼らの行動を観察しようとする意識と余裕がないからです。

     

    赤ちゃんも同じです。生まれたての赤ちゃんには、まだ親とコミュニケーションするだけの能力が備わっていません。ほとんど寝ていて、起きると身体をもぞもぞさせ、たまに泣いてお乳をせがみ、うんちやおしっこをする存在にしか見えないかもしれません。そこから人間として行動するべきいろいろな事を学びつつ成長すると考えられてきました。赤ちゃんや子供の研究で代表的なピアジェという心理学者は、赤ちゃんは未熟な生き物で、自分では自発的に何もできないと考えました。ところが、近年、どうもそれは違うぞという意見が多数出てきています。

     

    著作(本文・4コマストーリー):株式会社メンタル・コア 野田雅士

    🔵熱ブロの著作者である、

    野田雅士氏の新書が経法ビジネス新書より、怒りの制御(アンガーマネージメント)

    をテーマとした新書として発刊中。

    タイトル 『「怒り」に寄り添うエクササイズ』

    マインドフルに怒りに寄り添う方法や根拠、メリットを解説。

    http://www.mentalcore.co.jp

     

    デザイン・イラスト(キャラクターデザイン・4コマ漫画):塚元善己

    🔵熱血ブログLINEスタンはこちらの作者のページから

    https://store.line.me/stickershop/author/93943

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    第七十七回目 子供に翼を 過ぎたるは及ばざるが如し
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      第4章 お子さんが自分で「翼」を見つける手助けとは

      第77話

      赤ちゃんの脳の中でも、大きな変化が起こる時期があるそうです

       

      動物の身体の仕組みは、全てが効率よく形作られているのではなく、一見非効率に見える事のほうが多く見られます。それは、環境の変化の中での、より高い適応能力を目的としているからのようです。人間の発達過程においても、それが見受けられます。全てを効率的には考えられないと言うことですね。

       

      赤ちゃんの自発性について、もう少し調べてみましょう。赤ちゃんの自発性を「意識」の流れとそれが発展していく形というふうにとらえましたが、赤ちゃんの脳の中でも大きな変化がおきているようです。人間を含む動物は全て、胎児の時に一気に細胞が増加し、それが徐々に刈り込まれていくそうです。例えば、手の指は、最初は明確には分かれておらず、まるで水かきで覆われたような感じなのですが、やがて指と指との間の不要な細胞が刈り込まれていき、指が出来上がるのだそうです。脳においても、同じような事が起こっているそうです。胎児の期間に、脳の神経細胞は増加した後、最適な量まで死滅するそうです。

       

      また、胎児から生後二ヶ月くらいまでは、脳の中では神経細胞の増加に伴い神経細胞と神経細胞とを連結するシナプスがどんどん増加しているのだそうです。そして、二ヶ月を過ぎるあたりから、増えすぎたシナプスの刈り込みが行われるといいます。この生後二ヶ月あたりの刈り込みの期間は、赤ちゃんの自発的な行動がやや減少するとも言われています。

       

      この世に生まれ出て、様々な刺激に触れる中で、赤ちゃんは自分にとって必要な機能を身体の中に形成していかねばならないのですが、シナプスの増加と刈り込みは、そのための予備軍としての増加と、不要になった予備軍の排除と考えられるようです。つまり、何が起こってもいいように補欠選手を大量に準備しておき、環境の変化に対応させ、その後、要らなくなった補欠選手を解雇するという事でしょうか。一見残酷に思えますが、この世に出てきて、環境からの刺激にさらされ、そこに適応していくという行為は、それほどまでに過酷な行為であると言えるのかも知れません。これは、魚達が大量の卵を産み落とし、成魚となるのはほんの数パーセントというのと似ていると思いませんか。

       

      刈り込みの対象となるのは、その時点で不要と思わしきシナプスでしょう。不要か不要でないかの判断は、赤ちゃんの身体が行うのですが、おそらく、それまでに赤ちゃんの行動に全く関与しなかったシナプスが刈り込まれるのだろうと思われます。

       

      ところで、近年、ADHD(注意欠陥多動性障害)が話題になる事が多いですが、ハッテンロッカーというシナプス研究をしている学者は、ADHDとシナプスの刈り込みが関連しているのではないかという仮説を立てています。ADHDは、注意力の欠如、集中困難、多動などが症状としてあげられますが、ハッテンロッカー教授は、ADHD患者のシナプスの量が、普通の人よりも多いと仮説付けています。その原因は、シナプス刈り込み時に、無計画に刺激にさらされ続けた、つまり、テレビからの刺激を受け続けたり、早期教育などのために必要以上に刺激が与えられ続けたりしたためではないかという事ですね。結局、赤ちゃんの自発的な行動に対する、周囲の大人の自発的で適切な反応が、赤ちゃんを健全に育てるのだということなのでしょうね。

       

       

      著作(本文・4コマストーリー):株式会社メンタル・コア 野田雅士

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      タイトル 『「怒り」に寄り添うエクササイズ』

      マインドフルに怒りに寄り添う方法や根拠、メリットを解説。

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      第七十六回目 子供に翼を 子供から翼をもぎとるなかれ
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        第4章 お子さんが自分で「翼」を見つける手助けとは

        第76話

        実は、赤ちゃんの自発性に任せてみるのがよいのかも知れません

         

        人間の子供だって、様々な環境で生き延びられるように色々な事を試し、それが行動となって現れます。それは、何の脈絡も無く現れるものではなく、赤ちゃんの発達する段階に応じて、赤ちゃんが自発的に引き起こしている可能性も考えられるようです。

         

        子供は模倣することによって、生きるための様々な事を学びます。赤ちゃんも、既に模倣が始まっているようです。例えば、目が見えるようになると、言葉を話す人の口元をじっと見ています。言葉を話すための準備段階として、口元を注視し、模倣しようとしているのではないかと言われています。模倣の対象は、決して押しつけではなく、自発的に選択したものである可能性が高い事は、第七十四回目に書かせていただいた通りです。

        早期教育を唱える人達は、こういった模倣の対象を人為的に与えることで、赤ちゃんの才能を現実社会に沿った形で早く開かせることができるとしますが、その効果が実証されている調査報告書はないはずです。たいていは、数例の良い結果だけを提示し、それがすべての結果であるかのように解説し、今始めなければいけないとお母さん方の決断を迫ります。子育てに不安を感じつつも、我が子には優秀で幸せな人生を歩んで欲しいと願うお母さん方にとっては、神の声とも感じられるかもしれません。

         

        そう言った早期教育を頭から否定するつもりはありませんが、あまりにそこにとらわれてしまって、「早期教育を始めたから、うちの子は優秀でなければならない。絶対に東大に行かなければならない」などとは考えない事が大事だと思います。「駄目でもともと、うまくいけばめっけもの」と考え、お母さんにとっても赤ちゃんにとってもストレスにならない程度に取り組んでいただくのが良いかと思います。何が良いかなどは明確にはわかっていないので、よほどあやしげなものでもない限り、何らかの効果はあるでしょう。ただ、強制的に新しい刺激を与えてばかりでは、赤ちゃんの自発性は阻害されてしまいますし、そうなると、いや、そうなれば逆に、これからの人生を乗り切る翼を、赤ちゃんからもぎ取ってしまう事になりかねないでしょう。

         

        人間は、所詮は服を着た猿です。何万年もの間に身に付いたものが、人間という存在の底辺を支えます。それは何かと言うと、赤ちゃんの自発的な興味と、赤ちゃんの興味によって引き起こされた行動に反応する、お母さんを中心とした赤ちゃんを取り巻く周囲の人々の承認を主とした表情や言葉だろうと思われます。それによって、赤ちゃんの自発的な行動はさらに引き出されるのでしょう。

         

        赤ちゃんにテレビを見続けさせているお母さんがたまにおられるようです。テレビは、残念ながら、赤ちゃんの自発的行為に何も応えません。赤ちゃんが笑いかけても、手を伸ばしても、画面を触っても、用意された映像を流し続けるだけです。

         

        何をしても期待した通りの望ましい結果を得られない時、あるいは、誰も承認してくれない時などに、どんな生き物でも無気力を学習する可能性が高いとは、前章で申し上げた通りです。赤ちゃんがテレビをじっと静かに見ているからと言って、安心してしまうのは早まった判断のようですね。赤ちゃんを無気力にさせているかもしれません。

         

         

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        第七十五回目 子供に翼を 子供に意識の力を与える時
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          第4章 お子さんが自分で「翼」を見つける手助けとは

          第75話

          親と子、あるいは近隣の人達との関係は、互いに「種」を残し合う事

           

          猿や犬の子供と違って、人間の子供は、とてもゆっくりと成長します。それは、たくさんの人達に護られつつ、自発的に成長していくためだろうと思われます。その成長過程で、子供と親との間で、さらには近隣の人達との間で、「意識」の「種」が、しっかりと交換されるのでしょうか。

           

          しつこいですが、もう一度だけ吉田松陰の登場です。前回、「どんな人間にも必ず春夏秋冬がある」という名言を基本にして、「春夏秋冬」が自発的な「意識」の流れとそれが発展していく形の事なのではないでしょうかと説明させていただきました。

           

          赤ちゃんとお母さんという二人の姿を見た時に、万一、赤ちゃんが早世した場合、赤ちゃんはお母さんの意識の中に赤ちゃんなりの「種」を残していくでしょう。

          では逆に、赤ちゃんが一歳までの間にお母さんの方が亡くなった場合は、いかがなものでしょうか?幼い赤ちゃんの中にお母さんの「意識」の「種」は残るのでしょうか?記憶というものが芽生えきっていない以上、赤ちゃんはお母さんの思い出を持てないと考えるのが普通です。

          しかし、赤ちゃんも既に自発的に動き始めていると考えた場合、音に反応した赤ちゃんの中には、なんらかの「意識」が芽生えるでしょうし、目が見えるようになってお母さんの顔や口元に反応するようになると、さらに「意識」は発達し、お母さんの「意識」との交流も芽生え、赤ちゃんの中に、お母さんの「意識」の「種」が埋め込まれると考えても良いような気がします。

           

          「種」は「記憶」などの養分によって発芽し、その人の中で成長しますから、赤ちゃんが成長していく中で、お母さんの記憶が周囲から与えられると、それが養分となって「種」を発芽させる可能性はないでしょうか。

          かつては、赤ん坊は白紙状態であり、そこに何でも書き込めると言われていましたし、学習により思い通りの人間に成長させることができると考えた心理学者もいます。これらの考えは、すべて赤ん坊は受身であるという考え方から発しています。が、実際に発達の現場からの報告では、赤ん坊は選択しつつ自発的行動を行っているようだと言う事です。また、その後の成長過程において、環境の変化に自発的に柔軟に対応しているようだと言う事ですので、受身と言うよりは、既に色々な事を取捨選択し、結果、環境から自分に合ったものを受け取っていると考えた方が良さそうです。

           

          赤ちゃんが最も受けとめるものは何でしょうか?おそらく、赤ちゃんの周りにいる人々の顔の表情や仕草、言葉などでしょう。

          赤ちゃんを連れて電車に乗っているお母さん方を観察していると、赤ちゃんを乳母車に乗せたまま、スマートフォンに熱中しているお母さんを見かけることがあります。逆に、赤ちゃんをひざの上に乗せて、いろいろな事を熱心に話しかけているお母さんもおられます。スマートフォンに熱中しているお母さんと赤ちゃんの視線は滅多に合いません。逆に、一生懸命話しかけているお母さんの顔は、赤ちゃんも一生懸命見ています。

          赤ちゃんが、そこから自発的に何かを受け止めている可能性があるとしたら、せっかくの赤ちゃんとの時間、しかも成長していく過程での大事な時間を、決しておろそかにしてはいけませんね。

           

           

          著作(本文・4コマストーリー):株式会社メンタル・コア 野田雅士

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